大腸カメラ

大腸カメラをした方がいい人とは

わが国では、40歳以上の成人の50%以上が、大腸ポリープを持っていると報告されています。その原因は、食生活が欧米化し、ポリープができやすい体質となってきていることにあります。
そして、ポリープを知らずにいると徐々に増大しがんにまで変異してしまうのです。(大腸がん多段階発癌:adenoma-carcinoma sequence)

 

したがって、大腸がんは、ポリープが良性のうちに切除すれば、確実に予防できる病気です。ご家族の幸せのためにも、40歳を過ぎたら、ぜひ一度大腸カメラでの内視鏡検査を受診してください。

がんの場合、少しでも早期の発見がその後の治療の決め手になります。
特に、健康診断で便潜血検査の陽性反応が出てしまった方などは、要注意です。
以下の病気や症状が疑われる方は、大腸カメラで検査を受けられることをおすすめします。

大腸がん(直腸がん、S状結腸がん、下行結腸がん、横行結腸がん、上行結腸がん、盲腸がん)
大腸ポリープ(大腸腺腫症、大腸鋸歯状病変)
大腸粘膜下腫瘍(カルチノイド、神経内分泌腫瘍、NET)
家族性大腸がん(家族性大腸腺種症FAP、HNPCC症例)
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
大腸憩室症
虚血性大腸炎

※ポリープを認めた場合、当日に内視鏡手術を行い、切除します。

大腸カメラ検査の流れ

検査前診察

大腸カメラの検査を希望される方は、まず検査前に一度ご来院いただき、診察をします。
診察後に予約をお取りし、検査説明を聞いていただきます。
・診察では全身状態のチェックのための問診、採血などを行います。最近受けられた健康診断や血液検査の結果などがございましたら、一緒にお持ちください(採血を行う理由は、肝炎などの感染症のチェックと麻酔で使う薬剤量を決定するためです)。
※診察結果によっては、検査を延期または中止することがありますのでご了承ください。

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腸管洗浄液の服用

通常は、検査当日に腸管洗浄液を21服用します。しかし、検査3日前から少量の便秘薬の服用をしていただき、かつ夜の下剤を少し強力なものにすることで、当日の腸管洗浄液の量を約半分(900~1000ml)にすることが可能です。
また、自宅で腸管洗浄液を飲んでいただき、当日準備ができ次第、ご来院いただく方法もございます。
検査当日は、通常の腸管洗浄液よりも飲みやすい、洗浄液マグコロールPを900ml服用します。なお、当日の排便状態により追加することもあります。

<腸管洗浄液について>
腸管洗浄液は「自宅で服用する方法」と「クリニックで服用する方法」に分かれます。また、普段の排便状況等により、前処置方法が異なる場合もあります。詳細は来院時に詳しく説明いたしますのでご安心ください。

しかし、比較的飲みやすいマグコロールPであっても、味が苦手などの理由でためらわれる方がときどき見受けられます。当院ではマグコロールPの他に、2種類の腸管洗浄剤を用意しています(最近、新しい腸管洗浄剤=ビジクリアが開発されました)。

大腸疾患、特に大腸がんや難治性炎症疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)は、近年日本でも罹患率が上昇しています。これらの疾患の確定診断や治療において、大腸内視鏡検査が必要不可欠なものとなっています。

胃の内視鏡検査では当日朝の禁食で十分な場合が多いのですが、大腸内視鏡検査は、腸管内の便などを完全に排出する必要があります。
これまでは検査前に腸をきれいにする腸管洗浄薬では、液体のもので服用液量が多く、味にも問題があるため、服用時に嘔気を催すなどして、必要十分量を摂取できないケースもありました。
新しい腸管洗浄剤(ビジクリア)は錠剤です。これまでの液状腸管洗浄液と異なり、水やお茶(緑茶、ウーロン茶)などで服用します。

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内視鏡検査

内視鏡検査を行います。
心拍数や酸素濃度をモニターしながら行います。当院では、熟練の技術により、10分ほどで終了できます。

内視鏡検査の結果、ポリープの存在が認められた場合、ポリープ除去のための内視鏡手術を同日に行うことがあります。その場合は、1週間の飲酒と2週間の激しい運動、遠方への旅行を避けていただきます。

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検査結果の説明

終了後は1時間ほどゆっくりお休みいただき、目が覚めてから撮影した画像を見ながら結果説明します。
組織を採取した場合や、ポリープを切除した場合は、2週間後に再度、結果説明を行います。

苦しさを減らすためにしていること

ヒトの大腸は、1.5mほどの長さがあります。
大腸内視鏡検査では、直腸から盲腸までカメラが腸管を逆行して奥に進んで行きます。したがって、大腸の蠕動(ぜんどう、収縮して動くこと)が強いと挿入しづらかったり、痛みを感じたりしますので、「ブチルスコポラミン」や「グルカゴン」という腸の蠕動を抑える注射(鎮痙剤)を使用します。

また、大腸には何か所か大きな曲がり角があり、その大きな屈曲部をカメラが越えるときに痛みが出る場合があります。特に、ファイバーを強く押して腸の曲がりを越えようとすると、痛みは強くなります。そのため無理をせず、一つひとつの腸のひだをめくるように、丁寧に進めることが重要です。

しかし、同じように内視鏡を挿入しても痛がる方と、まったく痛がらない人がいるなど、その個人差はとても大きいものです。腸の曲がりを越えるときには、必ず患者様の表情を確認して慎重に行うことが必要です。